これは面白い!!

 少し前に電車内の広告なんかでちょこちょこ目にしていた本「宝くじで1億円当たった人の末路」を読んで、とても共感した部分があったので、「ちょっとブログに書くか」と思ったのだけど、Amazonのレビューをみてびっくり

 

※ちなみに「面白い!」と思ったのはこのカスタマーレビューの内容です

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Amazon.co.jp:カスタマーレビュー: 宝くじで1億円当たった人の末路

 

 

完全に二極化しているじゃないか!?

本を読んだので思うのだが、「著者の人はもしかして評価が二極化することも狙ってやってないか?」とも思ってしまった。本のタイトルは完全に釣りだと思うし、どちらかというとその釣られる人達に読んで貰いたいという思いが見え隠れする。

 

よくわからないけど触発されたので、本全体の感想を書くことにしました。

(もともと書こうと思ってたことは吹っ飛んだ)

  

最初の印象

まず、最初にタイトルを見た時に「この本は読まないな」と思っていました(笑)タイトルから受ける印象は ”末路” というネガティブな言葉から、

 「宝くじが当たった人を何人もドキュメンタリーする」

 「そしてあまり幸せにはなっていない」(中には幸せになっている)

 「だから宝くじを買い続けて当たらないあなたはある意味幸せかもしれない」

そんなようなオチを想像していたし、僕は宝くじ買わないし、もらったことあるけど何年も放置して、期限切れて捨てるようなやつです。

 

読もうと思ったきっかけは、ネットで色々調べていた時に、たまたまこの記事を読んで「そもそもタイトルから想像していたのと違うじゃないか」というところから、とても興味をそそられました。

  

business.nikkeibp.co.jp

 

本を読んだ感想

一言で言えば「自分の好きなことをやろう!」と言ってもらえてる気がした。(それを自分が欲しているからと言われれば、多分そう)

 

本の構成としては、”末路”と言っても実際に目次に書いてあるようなことを やった・やり続けた人へのインタビューだけではなく、どちらかというと大半は「世間一般ではこのように思われていますが、実際どうなのでしょうか?」という問いかけを、本人ではなく、専門家と討議していく内容になっている。

短編集のような仕上がりで、1つ1つに対して討議後にまとめをしているので、あまり時間が取れなくても前後の関係を気にせず読めるので読みやすかった。

ちなみに、ほとんどの内容は「こうするべきだ!」「これは間違っている!」ではなく、「専門的な見解ではそれも一つの選択肢ですよ〜」という印象。読む人によっては曖昧で何が言いたいかわからないと感じる人もいると思う。

 

本の目次を借りるのであれば、僕は、宝くじは買わないし、今は会社を辞めたいと思って人間関係を整理しようとしているし、子供作る気ないし、マイホームは嫌でずっと賃貸で暮らしたいし、バックパッカーになって世界一周して見たいと思うことは良くあるし、いつかは海辺の町でのんびり暮らしたいと思っているし、良く首をポキポキ鳴らしているし、そして男だ!

 

「自分はそういう人間なのだからしょうがないじゃないか」と納得している。ただいまの日本社会は目に見えない同調圧力が強いと思う。みんなやっているからというのを謳い文句に、イベント、会議、残業、飲み会、等はなかば強制的に参加を促される。僕は興味をそそられなければ、行かないし平気で帰宅するのだが、たまに参加しないことに不満を持った人に「辻斬りか?」と思うようなダメ出しをされる。(今日も出勤時のエレベーターで辻斬りされた・・)

そんな事を何度も受けると、たまに納得していたはずの自分が揺らぎそうになることがある。それは、理屈ではなく「だってしょうがないじゃないか」という思いが強いだけだからなのだが、この本を読んで思ったのは、「あ、理論立てて考えてもやっぱりそういうのもアリだよね」という内容でした。(と受け取った)

 

全体の構成も、個人的にはとても好きでした。最初は賛否両論分かれそうな内容から、どうでも良さそうな内容になって、最後の方はニッチな市場で頑張っている企業を紹介することで、好きなことでも支持してくれる人はいるし、必ずしも大きな事業をするのが正解ではないことを示し、最後はたとえ周りからくだらないとか、そんな生活ダメだと言われようが、どんなことでも意味はあるという締めくくり方をしている。

最後はちょっと無理やり感があるし、各話題のまとめでは「あれ?無理やりそっちに持っていくの?」と思うものもあったが、それも一つのやり方だと思う。

 

著者のあとがきにもあったけど、やっぱり一番言いたいのはこれなんだろうなと思うし、共感します。

 

 同調圧力をぶっ飛ばせ

 

最後に、

今、会社ですぐ隣にいる、7年近くずっと一緒に仕事をして弟子のような子がいるのだけど、僕はその子にはこの本を勧めないです。なぜなら、その子は、宝くじを毎度購入して「当たったら会社辞めます」と夢見て、今年に入ってマイホームを購入し、会社の不平不満を言うわりには素直に言われたことをするような子なので。自分から興味を持って読むならまだしも、こちらから「読んでみなよ」とは言えない。

だって同調圧力になっちゃうでしょ