やってやれないことはない、やらずにできるわけがない

ここ何日か、過去の自分を振り返っているのだけど、文章として起こしておきたいなと思った。タイトルはいい表現が見つからなくてネットを探していてすごいしっくりきた、「斎藤一人」さんという方の言葉から拝借しました。

 

 

 僕が影響を受けた人のこと

 明確に覚えているのは小学校5年生の時の担任。この人は、もともと僕が通っていた小学校の先生ではなく、別の学校から赴任してきた人だった。年齢は50近い女性なのだが、性格は松岡修造のような熱血な人だった。服装はいつも黒いTシャツとズボンの動きやすい格好。髪は「ジャりんこチエ」のような結び方をしていた。

 

小学生の頃の自分を、今の自分から見てどんな子供だったか思い出していくと、運動は苦手、年上や大人からは「おとなしい子」とよく言われていた覚えがある。その反面、いくつかの友達グループにいて、毎日のように外で遊んでいた覚えがある。確か、ずっと同じ友達と遊ぶとかではなく、毎年仲のいい友達が変わっていた気がする。仲が悪くなるとかではなく、自然と同じ人と遊ぶ回数が減って、新しい人と遊ぶ回数が増えていくような感じ。

 

なんで5年生の時の先生を鮮明に覚えているのかというと、当時の自分自身としてはかなり衝撃的なことを身をもって教わった。

 

それは「やってやれないことはない」ということ。

 

運動が苦手だったので、鉄棒の”逆上がり”は5年生になるまでずーっと出来たことがなくて、「自分には一生できないだろう・・」と思って完全に諦めていた。でも、この先生は「そんなことはない必ずできるはず!」と指導するようになったんだけど、そのやり方が鬼がかっていた(笑)体育の授業中はもちろん、放課後も逆上がりができない子(4人〜5人かな)を集めて、ひたすら逆上がりの練習をさせられた。1週間もすれば他の子はできるようになっていなくなり、最後は自分一人だけが残っていた。

「できない子は個別に指導」はそれまでもあったし、それでも5年生になるまで出来ていなかったのは、あまりにも出来なくて本人もネガティブになっているから、先生も「しょうがないね」みたいになって諦めるからで、子供心にも「出来なくたっていいのか」と思ってた。今になって考えてみても、30人くらいのクラスなので、先生からすれば、「別に一人ぐらいできなくてもいいよね」となっても不思議ではないと思う。というか、それが普通だろうなー。

でも、先生は練習するのが僕一人しかいない中、毎日声をかけてくる。練習を始めれば横についてひたすら「必ずできる!」「諦めるな!」と言ってくる。ただ声をかけてやらせるだけでなく、”膝を使って蹴り上げる”とか”腰に紐を巻いて鉄棒から離れないようにする”とか、細かいことは忘れてしまったけど、とにかく思いつく限りのことは色々試してくれた気がする。今思えば、自分の教師としての仕事だってあったのだからその時間を削って付き合ってくれていたはずだよね。

それで、ある日できるようになったんだけど、今思い返してもできるようになった時の事はほとんど思い出せない。むしろ「あれ?できた?」みたいな感じだったと思う。逆上がりをする事自体は、最初の頃に補助されながら回れていたので、体には感覚があったのだと思う。だからこそ、他の子は早々にできるようになっていった。

 2〜3週間もできなかった大きな理由は、「僕にはできない」というのが頭の中にあったからなのだと思う。そして、「僕にはできない」というイメージを「僕にもできる」に変わった時、自然とできるようになったのだと思う。当たり前だけど、この活動自体に最初から乗り気ではなく、「1週間もやれば、できていてもできていなくても、終わりになるだろう」みたいな意識は当時あったと思う。どこで乗り越えられたのかという細かいステップなんか覚えていないけど、出来るようになった時は、「余計な事(僕にはできないという事)は考えない!」と決めた時だったと思う。

 

なんというか、今の自分を考えて見ると、余計なことを色々考えている気がする。

 「部下の面倒をみなくては」

 「お客様が困っているから助けなければ」

 「上司から仕事を依頼されたからやらなければ」

 「会社から管理資料を作れと言われたからやらなければ」

 ・・・などなど

会社に長くいると、望む望まずとも依存関係が強くなる気がする。(日本企業がそうなのかな?)でも依存関係はお互いにとって麻薬のようなものなんだと思う。転職とかを全く経験せずに30代、40代になった人を見ると(自分もそうなんだけど・・)依存関係だけで仕事をこなそうとする人が多い気がする。つまり、ボール(仕事)の投げ合い。

 

今の自分は、「自分がやりたいと思ったからやっている!」と思える事は少なく、「誰かに頼まれたものを作っている」「自分がやりたいと思わされてやっている」事が多くなってきた気がする。

 

今の自分の重りを少しずつ外していこう!

今の自分を乗り越えるために必要な人と出会おう!

 

そう思いました。

 

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